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日本の恐ろしい真実 財政、年金、医療の破綻は防げるか?

 ★★★★★★★★★★

 日本の恐ろしい真実  財政、年金、医療の破綻は防げるか?

 ニュースキャスター辛坊治郎の書いた本。

 政治に不満を感じている人、政治に興味のない人、是非読んで欲しい。

 読んでいて本当に、暗澹たる気分になった。政治家だとか官僚だとかいう連中は、一体全体何のために生きているのだろう。

「以下引用」

 妊婦を救え!

 妊婦がたらいまわしとなる「事件」が後を絶たない。奈良県橿原(かしはら)市では、真夜中に腹痛を訴えた女性が9カ所の病院で受け入れを断られた挙句破水し、死産した。確かにこのケースでは、その女性が妊娠7ヵ月になるまで産婦人科を一度も受診していなかったなど、想定外のこともあった。しかし、それはあくまでも結果論であり、妊娠初期で受診歴がなければ同様のことは常に起こり得るのだ。

 また、この「事件」が大きく報道されたのは、たまたま救急車が交通事故を起こしたことと、このケースの前年に別の妊婦が、やはり病院をたらいまわしになって命を落としたという記憶が新しい奈良県だったからで、実はニュースにならないまま、緊急措置の必要な妊婦を乗せた救急車が街をさまよう事態は、全国で日常的に起きている。

 事態は深刻だが、事情は単純だ。それは産婦人科医の絶対的な不足だ。過去10年間で全国の産婦人科医は7%も減った。医師全体の数がむしろ増えていることを考えると、これは非常事態と言えるだろう。

 なぜ産婦人科医が減っているのか。理由は二つある。一つは、少子高齢化の中、受診者数の激減が予想される産婦人科を目指そうという医学生が減っていることだ。

 しかし、なり手が減少している理由はこれだけではない。それは他の診療科に比べて圧倒的に高い訴訟リスクなのだ。

 産婦人科と他の科の根本的違いは、受診者が病気か、病気でないかという点にある。通常、病院に行く人は、病人か怪我人だ。ところが産婦人科を訪れる人は基本的に病気ではない。むしろ新しい命の誕生に期待を膨らませて、心理的にきわめて「プラス」の状態で病院の玄関をくぐるのだ。ところが、出産というのは、今も昔も、女性の一生中でもっともリスクの高まる瞬間だ。もちろん医師の措置に落ち度があれば論外だが、一般的な医師の注意義務が果たされたとしても、ある一定の確率で母体や胎児に異変が起きてしまう。その上、出産時の異変というものは、母体や、新しく生まれた生命に取り返しのつかない事態をもたらすことが多い。生命の誕生は、工場での生産とは違い、神秘的で予測不可能な営みだ。だから出産時の異変というものは、人が人である以上完全にゼロにはできない宿命なのだ。

 不幸にして母子共に健康な出産とならなかった場合、病院に行く時の思いが「プラス」であるだけに、その落胆、怒りが如何に大きなものになるかは想像に難くない。その怒りの矛先は場合によっては「神」に向けるのが妥当なケースであっても、当然、産婦人科医に向かうことになる。つまり、産科が抱える訴訟のリスクは、他の診療科に比べて圧倒的に高いのだ。産婦人科のなり手が少ない理由の中で、この事情が占める割合は決して低くない。

 政府は今、産婦人科医不足の対策に遅まきながら乗り出したように見える。しかし、なりたくないという若者を強制的に産婦人科医にするわけにはいかない。また原因の一つの少子化は、そう簡単に止められない。となると残る訴訟リスクの低減こそが、現実的で、即効性のある対策なのだ。

 ここで提言したいのが、国による、出産時の事故に対して、無条件で賠償する制度の創設だ。出産時の医療事故に対しては、被害者が負う挙証責任を免除し、医師の側に過失がなくても賠償を認める。その代わり、医師の側に重い過失がない限り、賠償金は、国が作る基金でまかなう。こうすれば、妊婦やその家族の出産時の不安をいささかなりとも取り除くことができるだろうし、訴訟を恐れて産婦人科医になるのを尻込みする医師の卵も減るだろう。

 産婦人科医不足を嘆くだけでは何も解決しない。明日の日本を担う新しい命が少しでも多くこの世に生まれてくるための方策にこそ、何よりもまず公金を使うべきなのだ。

【『日本の恐ろしい真実 財政、年金、医療の破綻は防げるか?』 辛坊治郎〈しんぼう・じろう〉(角川SSコミュニケーションズ、2010年)】

 妊婦がたらいまわしとなる事件が後を絶たない?

 ふざけるな!

 奈良県に住む全政治家ども、その後テメエらは寝食を忘れて命懸けでこの問題を解決するために走り回っているんだろうな?

 不幸にして亡くなった妊婦を、我が嫁、我が娘と思って現状打破のために徹底抗戦しろ!

 私の住んでいる地域の現実は一体どうなっているのだろう。市議会議員や県議会議員の人間に聞けばいいのだろうか。市役所に問い合わせればいいのだろうか。ともかく今度尋ねてみる。

 返事に窮するような場合、もしくはその問題に対しての取り組みが不足しているような場合、私は怒りを抑えるようなお人好しではない。具体的にどのように闘えばいいのか今は判らないが、その時は兎に角、自分なりの方法で喧嘩を吹っ掛けてみる。

 政治家ではない私のような一庶民が、怒りの声を次々と上げない限り、この国を、地域を良く変えていくことなど出来はしない。

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