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ルワンダ大虐殺 世界で一番悲しい光景を見た青年の手記 ②

 私が一生背負っていかなければならないあの悲劇―切り傷跡のある自分の顔など、鏡で見たくない。一時間ごとにその悲劇が襲ってくるのだから!―恐怖のあまり書き続けることができなくなる時があるかもしれないが、私は怯えることなくあの悲劇をたどっていきたい。語らずにいられないのは、生き残るためだ。黙ったまま憎しみだけをふくらませていては、私はその重みに押し潰されてしまうかもしれない。語ることで、この沈黙や憎しみと戦うのだ。私は苦しみをしまい込んだけれども、それは消え去ってしまったわけではない。虐殺を生き延びたあらゆる人々の物語とともに、私の物語も歴史に加えよう。

 私に仕返しできることがあるとすれば、それは証言することだけだ。犠牲者に敬意を表し、生存者に償いと尊敬をもたらすために。そして、私を殺そうとした男も含め、まだ罰を受けていない人道に反した無数の犯罪者に正義の鉄槌を下すために。

【『ルワンダ大虐殺 世界で一番悲しい光景を見た青年の手記』 レヴェリアン・ルラングァ/山田美明[訳](2006年、晋遊舎)】

 一生涯消えない傷が刻まれるような攻撃を、私は誰からも受けたことが無い。

 現代の日本で普通の生活を送っていれば、生命を狙われるような危険な目に遭うことはまず無いであろう。

 目の前で家族を虐殺されたレヴェリアン・ルラングァ氏の心の中は、一体、どうなっているのだろう。私などがどれだけ想像しても、この著者の心の傷跡の大きさと深さには決して及ぶことがないだろう。

 地獄などという言葉が本当に陳腐に思える。

 私は自問する。

 私はこの壮絶な内容の書籍を読み、それに対して何か言葉を綴るなどという行為を、許されるほどの人間なのだろうか。

 この問いに対する答えを見つけるためにも、私はもっと深く思索し、心を込めて行動していかなければならない。

 私は勇気を持って「恥」を曝そうと思う。

 私は「恥」を恐れぬ「勇気」だけを頼りに、平和な国に生まれ、何不自由ない生活を送りながら、ブログで 「ルワンダ大虐殺」について文章を綴る。

 レヴェリアン・ルラングァ氏の正義のための血を吐くような証言を、一人でも多くの人たちに伝えるために。

 現実を「知る」ということが、世界を変えていくための第一歩に他ならない。

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